『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド 』
2015/9/19(Sat)@TOHOシネマズ府中
<作品データ>
製作年:2015年
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:88分<スタッフ>
監督:樋口真嗣
特撮監督/特技監督:尾上克郎
脚本:渡辺雄介 、 町山智浩
原作:諫山創
製作:市川南 、 鈴木伸育
共同製作:中村理一郎 、 原田知明 、 掘義貴 、 岩田天植 、 弓矢政法 、 高橋誠 、 松田陽三 、 宮田謙一 、 吉川英作 、 宮本直人 、 千代勝美
プロデューサー:佐藤善宏
撮影:江原祥二
撮影(特撮セカンドユニット):鈴木啓造 、 桜井景一
美術:清水剛
美術(特撮セカンドユニット):三池敏夫
装飾:高橋光
音楽:鷲巣詩郎
主題歌:SEKAI NO OWARI
録音:中村淳、田中博信
音響効果:柴崎憲治
照明:杉本崇
照明(特撮セカンドユニット):小笠原篤志
衣裳デザイン:三田真一
助監督:足立公良
スクリプター(特撮セカンドユニット):黒河内美佳
VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀 、 辻野南
特殊造形プロデューサー:西村喜廣
スタント・コーディネーター:田淵景也
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘
プロダクション統括:佐藤毅 、 城戸史朗
扮装総括:柘植伊佐夫
テクニカルプロデューサー:大屋哲男
制作担当:斉藤大和
操演(特撮セカンドユニット):関山和昭<キャスト>
エレン:三浦春馬
シキシマ:長谷川博己
ミカサ:水原希子
アルミン 本郷奏多
ジャン:三浦貴大
サシャ:桜庭ななみ
サンナギ:松尾諭
フクシ:渡部秀
ヒアナ:水崎綾女
リル:武田梨奈
ハンジ:石原さとみ
ソウダ:ピエール瀧
クバル:國村隼<あらすじ>
超大型巨人によって破壊された壁を修復するため、保護地域から出発したエレン達調査兵団は、巨人の急襲に遭い窮地に陥いる。戦いの中、仲間のアルミンをかばい、巨人に飲み込まれてしまうエレン。誰もが絶望しかけた時、謎の黒髪の巨人が出現、他の巨人達を駆逐し始めた……。
(以上、MovieWalkerより抜粋)
予告編。
「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」予告 ...
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆(1点)
「見てる人が少しでも参考にしてくれたら」というのと「自分が映画を観る中での基準のようなもの」を強化したく、このブログでは点数をつけてますが、最近特に5~10点あたりをこちょこちょつけてても、あまり根拠がないなーと思ってました。もうちょっと自分の中の好き嫌い基準を明確にする為には振り切った採点をしてみようと思ってた矢先のコレですから思い切って1点にしてみました!一回もときめかなかったので!
前編は「巨人最高、人物最低」という感じでしたが、後編は人物描写が多く、当たり前ですが巨人も前編程フレッシュさが無くなり、つまりほんと観ていて辛かったです。
※以下、ネタバレあります。
■良かったとこ
いやー、ほんと振り絞るような感じですが、やっぱり前編の振り切った感じを持続してたハンジは良かったと思いますよ。あと、終盤、長々と演説しようとするクバルに対し「どうでもいいわ」って感じで矢をぶっ放したサシャも良かった。そうか‥ミカサも全編通して原作に近い感じで演技してたし、女性陣は良かったんだと思います。男性陣か・・・問題は。
■オリジナルストーリーについて
連載中の原作なので「どう終わらせるか」が難しかったと思いますが、それ自体は筋が通ってたし、納得いくものだったと思いますが・・・
◆シキシマの説得力無しっていう・・・
「巨人は人間が作ったもの。<外側の恐怖>を作り出すことで内部の統制を保っている。つまり真の敵は中にいるんだ。倒すべきは巨人ではなく、腐った中央政府の人間だ。」こんな感じの意味のことをシキシマはあの白い部屋でエレンに説明する・・・。
その後、外壁再建団へ合流。シキシマは壁を塞ぐための爆弾を、中央政府崩壊の為に使う。内側へ向かうぞ!と叫ぶのだが、このあたりがほんと不思議だった。
最初、団員達が反対するのはわかる。いきなり何言ってるんだ?ってことでしょう。ただ、エレンまで「そこまで(爆弾を持って内側に行くとは)聞いてない」と、団員達と全く同じ態度というのはどういうことだろう?あの白い部屋の話をちゃんと理解したなら、もうちょっとシキシマ側に歩み寄った態度を取れる気がするのだが。
そしてこの辺からのシキシマの行動もおかしくなってく。リンゴ食ったり、暴れたり、変な行動をしたり‥。「内側を目指す理由」まずそれをみんなに話して、そうしたら「中央政府の人間達を倒したところで、巨人は残るのでは?お前は人類最強だから良いのかも知れないけど、他の人間は巨人に滅ぼされちゃうのでは?」という質問が簡単に出てくるだろうから、シキシマはそれに対して答えるとか、ちゃんと話し合って欲しかった。「まず、爆弾で壁を塞いで、その後、中央に行く」で良かった気がするけど・・・。中央に行くにあたり、爆弾は必須ではないだろうし。
例えばこういう感じでシキシマが団員達を結束させたらガンあがりしたのにな。最高のカタルシスが生まれる要素はあったよここに!!
前編の「シャキーン!」って登場シーンのカッコ悪さに始まり、シキシマは残念ながら最後まで気持ち悪かったな・・・。
◆エレンはそれで良いのか
ラストシーン、ついに見えた壁の外の世界。確かに美しい。でもやっぱり、巨人の秘密を知った以上、まず内側の問題を解決すべきなのでは?このままエレン達は外へ出て、内側に残ったアルミンがエレンを「伝説の戦士」として語り継ぐ?いや本当の戦いはこれからで、しかもそれは内側で行われることだっていうのがわかってるのに、何で外に行く奴が英雄なの?アルミンはどう思ってるんだろう。エレンは「天国の奴隷より地獄の自由を選ぶ!」ドヤ顔で言ってたけど、この時点ではもう一つ選択肢があって、本当の自由を目指したいならまずは内側の問題を解決に行くべきでしょう。思考停止してる。エレンはやっぱりだたの勝手な奴じゃん!って思ったけど・・・どうなんだろう。
エンド オブ ザ 日本映画?
やっぱり町山さんが脚本で参加したことで、期待値が大幅に上がった中でこの結果なので各方面でシリアスなリアクションが予想されますね。
その先陣を切った時代劇研究家、春日太一さんのtweetまとめ。
絶望的内容となってますが、「予算超過の見込みから、資金回収の為に前編後編に分けたっていう東宝の集金システム」この部分はほんと気になりますね。作品のクオリティと関係ない部分で2部作に分ける判断をしたわけですから。割引無しで観たら1800円が3600円ですよ。これは悪質と言えるのではないでしょうか・・・。
未来を担う方々があらゆる側面からこの作品を検証して、次に繋げて欲しいですね。そういう意味では、今回の製作側に評論家がいたということは重要なので、町山さんの今後の言動にも注目かと思います。
年末恒例の「死んでほしい奴」に立候補するって仰ってます(笑)
まあ、「膿を表面化させた」という意味では役割を果たしたと思うし、今後の日本の特撮映画は注目です。何かしらの対策を期待するし、私たちは注目し続けることが大事でしょう。