shinkato vs. the world

日記とかを不定期に書きます。

2014年に観た映画ランキング(10位~1位)

 

10位『her 世界で一つの彼女』★☆(8点)


映画『her/世界でひとつの彼女』予告編 - YouTube

OSを「人格」と考えた場合、間違いなく彼(彼女)には自分の恥ずかしい部分をさらけ出してしまっている(まあ、メールとWEB履歴でしょう)わけで、つまりユーザインターフェースの工夫(音声等によるユーザへのアプローチの「人格」化)によってこの話は十分にあり得ますよ!そしてそんなOSの恋人にも隠したいことが出来てしまい、Windows(かMac)との2台持ちをする奴が出てきて・・、みたいなアナザーストーリーも妄想してしまうぐらい、好奇心を掻き立てられますね。ラストのアーケード・ファイアの音楽も感動的で素晴らしい!

っていうのが劇場で観た時のテンションですが、DVDで2回目観たら、あれ?結構気になるところがあるかも・・。まあ、10位。

 

9位『新しき世界』★☆(8点)


『新しき世界』予告編 - YouTube

完全に『ゴッドファーザー』+『インファナル・アフェア』ですが、この二つ未見の方は飛ばして『新しき世界』を観ちゃえばOK、ってぐらいのスタンダード感ですね。何といっても男たちが全員魅力的。自分の意志とは無関係に状況が変わっていくイ・ジャソンが、あることがきっかけで意を決す。その「顔」が変わる瞬間は名作と言われるものでしか得ることが出来ない興奮を味わえますよ!この手の作品は日本は完全に韓国に溝をあけられてしまってますね・・。

  

8位『アクト・オブ・キリング☆(8点)


映画『アクト・オブ・キリング』予告編 - YouTube

1965年頃、インドネシアで起きた100万人大虐殺の真相に迫るドキュメンタリー。被害者ではなく、加害者の方に取材。しかも「映画撮影」と題して自らの行為を演技で再現させ、演じる方もまんざらじゃないむしろ英雄気取りという、何とも不気味な空気が映像を支配してます。ラストの衝撃は、これぞドキュメンタリーの真骨頂ということなのですが、あの場面こそ、人間に対する本当に僅かな希望なのではないのでしょうか。

今回のランキングでDVD出てるものは全て見直してますが、これだけは何か見る気が起きません。。重くて。。ただ、一度は絶対に観てほしいです!

 

 7位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』☆(9点)


映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』予告編 - YouTube

 冒頭、寄りで映るSONYウォークマンからのアヴァンタイトルどっかーんで「はい、傑作決定」みたいな感じです。「あのシーンでかかったあの曲は・・」みたいに、映画や音楽の予備知識があれば、確かにより楽しめる部分はあるかも知れませんが、この映画最大の魅力はあらゆるシーンに散りばめられたセンス・オブ・ワンダーと、負け犬(犬じゃなく、色々だけど笑)たちが成長する姿だったりするわけで、つまり、年齢関係なく、全人類が楽しむことが出来ます!MARBELでは『アイアンマン』が一番好きだけど、その主演ロバート・ダウニー・Jr.が「MARBEL史上最高」と敗北宣言したという大傑作ですよ!

 

6位『WOOD JOB!(ウッジョブ) ~神去なあなあ日常~』 ★★★☆(9点)


映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』予告編 - YouTube

染谷将太くんのナヨナヨ演技ももちろん素晴らしいのですが、何といっても伊藤英明ですよ。完全に照英ですから!森で木を伐採するシーンや、クライマックスの祭りのシーンにはCGがかなり使われているのですが、伊藤英明が軽トラと並走して飛び乗るという、後に語り継がれるであろう名シーンはCG一切なし。必要以上に大きな声、彼の過去作品と比べてもひと際輝いています!田舎ならではの生活あるあるを多少のデフォルメを効かせて見せているところが田舎で育った自分にどんずばではまりましたね。劇場で何回も声出して笑いました!長澤まさみも間違いないし!

 

5位『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』★★(10点) 


映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』予告編 - YouTube

 いやー、なんていうんだろう。素晴らしいんですよね、この映画。説明しにくいけど。劇場で観て、DVD借りて観て、観れば観るほど好きになっていきます。シニカルの中にも、優しさや愛で溢れているストーリーはアレクサンダー・ペインの真骨頂。何故、あるあるな感じなのにこんなに泣けるんだ?ってことは、俺らの日常は、結構ドラマなのか?みたいな。しかもふわーって終わるだけじゃなく、泣けるクライマックスなんですよね・・。年に一度あるかないかのほんと素敵な映画。

   

4位『そこのみにて光輝く ★★★(10点)


映画『そこのみにて光輝く』予告編 - YouTube

『紙の月』や『百円の恋』のように日常の閉塞感から抜け出したい系の話ですが、そこに地方というキーワードがどーんと重く加わることで異彩を放った作品になってます。日常の描写に比重が多く置かれているため、観るのが辛いシーンも結構ありますね。DVDで最近観直しましたが、主要登場人物の3人がとにかく愛おしいです。舞台が函館(実家が近い)というのもあり、「よし・・このままうまくいって・・」「あー・・だめなのか・・」と感情移入が半端無かったです。元オトコグミ(漢字めんどくさい)高橋さんの「地方の実力者」演技もちゃんと腹立って最高。「チャーハンならでぎっけどっ」キレ気味で登場する池脇千鶴の演技はアカデミー賞とっても全然おかしくなかったし、ある側面では彼女こそ2014ナンバーワンだったのではないでしょうか!

 

3位『ウルフ・オブ・ウォールストリート ★★★(10点)

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 予告編 - YouTube

最高に不謹慎!ディカプリオがMr.ビーンをやったらそりゃ面白いわ!『グッド・フェローズ』や『カジノ』っぽいスコセッシはもう観られないと思ってたのでほんと嬉しかったし、しかもこれ、スコセッシの中で一番好きだわ!

「どんなことをしてでも結果を出す」ってことに憧れるんですよね、男は。その方法がエグければエグいほど。

見逃せないのは、2014はマシュー・マコノヒーの年と言われてるけど、それを決定づけているのは『ダラス~』でも『インターステラー』でもなく、本作だと思いますよ! あと「このペン、俺に売ってみろ」のエピソード好きです。

 

2位『RUSH プライドと友情』★★(10点)


映画『ラッシュ/プライドと友情』予告編 - YouTube

レースに勝ち、シャンパンらっぱ飲み、群がる女たちにご満悦のジェームス・ハントを遠くから「じー」って嫉妬むき出しで睨みつけるニキ・ラウダ。怖いわ!

またあるレースでは、勝ったニキのドヤ顔に「ケッ!」って早々に会場を後にし、酒を飲む(つまり勝っても負けても飲む)ハント。ライバルは、自分自身の「影」の部分。ライバルがいることでそこにコントラストが生まれ、お互いがさらに高みを目指して行く姿は美しいですよね。そういう話は今までもたくさんあったけど、本作はそのコントラストの部分が素晴らしいです!クライマックスが日本っていうのもアガります!いやー好きだわー!かなり好きだわー!

 

1位『ゴーン・ガール』★★(10点)


映画『ゴーン・ガール』予告編 - YouTube

見ごたえ半端ない。何がすごいって、映像自体はあまりにも自分の日常とかけ離れているサスペンスであるにも関わらず、物語の核に置いている部分は結構な勢いで自分の考え方だったりコンプレックスだったりに直接的に問いかけてくるっていう、それが恐ろしい。デヴィット・フィンチャーは現時点で世界最高監督を決める投票をしたら恐らく1位でしょうから、その人の新作はチェックしとくべきでしょう。俺のフィンチャーランキングでは同率2位あたりに食い込みましたよ!(1位は『ファイト・クラブ』2位は『ソーシャル・ネットワーク』)

 

以上ですね。

3/8時点で『ゴーン・ガール』以外は全部DVDレンタルしてるのでみなさん是非観て語り合いましょうよ!

 

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迂闊なベンを抱きしめてあげたい。

 

終わり

 

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