shinkato vs. the world

日記とかを不定期に書きます。

DEV LARGE

銀河鉄道999」のようなアニメの主題歌に始まり、所謂「J-POP」と呼ばれるものを聴きはじめ、間もなくロックに傾倒し(ただしその言葉の定義は自分自身ではなくテレビを中心としたメディアの中にあった)、長い時間をかけて自分の中では「洋邦問わずロック中心で、それ以外のジャンルもそこそこ」みたいな答えをぼんやりを出しつつ・・・っていう感じの2004年あたり。もう10年以上前か。

 

【ビーフ(beef)】・・・ HIPHOP用語。アーティスト間の論争、(非物理的な)喧嘩の事。

 

 日本で初めてインターネット上でかなり明確な形で勃発したそれを耳にした時は、「怖さ」に近い、自分の心臓の音が聞こえてくるような感覚がありました。K DUB SHINE(ケーダブ・シャイン) vs DEV LARGE(デブラージ)。「名前ww日本人同士でしょww」半笑いでそのBEEFとやらを聴きはじめた数秒後に、僕の顔は無意識に半笑いを撤回し始めてましたよ。


DEV LARGE - ULTIMATE LOVE SONG - YouTube

 

 一語一語に確実な怒りを込めるDEV LARGEに対し、あくまで韻を踏みならがもパンチの効いたアンサーを打ち返すK DUB。この数分間のやり取りだけで、日本語ラップの面白さがいくつも見出すことができます。それまで、日本のHIPHOPはチャートに入ってるものをさらっと舐めるくらいの知識しか無かったのですが、このBEEFを機にHIPHOPを聴く割合がどんどん多くなっていきました。DragonAshの「Summer Tribe問題」からキングギドラにたどり着きK DUBを更に掘り下げたり、当時チャートを賑わせてたキック・ザ・カンクルーからFGクルーにたどりつき、日本のHIPHOPを過去に遡って聴いたりしている中で比較的容易に辿り着いたBUDDHA BRAND「人間発電所」。


人間発電所(CLASSIC MIX)-Buddha Brand - YouTube

 ここでDEV LARGEに再会したわけです。「日本語ラップの金字塔」といわれるこの曲を作った人が俺がHIPHOPを聴くきっかけを与えてくれたんだ。って感動しましたね。

 そうやってHIPHOPと出会ったことで、ロックが権威化したまま時間が止まっていた自分の音楽思考が一旦ぶっ壊され、そしてこれがHIPHOPの素晴らしいところなのですが、ラップを乗せるトラックのおかげでソウルやファンク、JAZZまで様々なジャンルに対し更に興味がもてるようになりました。別の目的もありましたが(笑)クラブに足を運ぶようになったり、音楽をより楽しめるようになった気がしました。

 そんなこんなであっというまに2013年、本当に胸があつくなる2人の和解のニュースがあり、これからの活動が本当に楽しみでしたが・・残念でならないです。追悼コメントが色んな方々から寄せられてますが、やはりK DUBのコメントは感慨深いですね(公式発表前にフライングしたみたいですが、それもこっちゃんらしいというか‥)。

 

-5/18追記-

 TOKYOFMのRHYMESTER『WANTED!』2006年12月ゲスト出演時の音源です。番組出演以前に体調を崩していたようで、いまコメントを聴くと前向きな力を感じて、あらためて悔しくなります。

 これは編集版です。

 

こちらはフルバージョンです。「MUSIC」が聴けますよ。

 

 そして宇多丸師匠の追悼コメント。DLさんプロデュースの宇多丸ソロ聴きたかったです!


【訃報】宇多丸 ブッダブランドDev Large死去に追悼のメッセージ - YouTube