『新宿スワン』
2015/6/5@TOHOシネマズららぽーと横浜
監督:園子温
原作:和久井健
脚本:水島力也、鈴木おさむ
プロデューサー:山本又一朗
キャスト:綾野剛(白鳥龍彦)山田孝之(南秀吉)
沢尻エリカ(アゲハ)
伊勢谷友介(真虎)
金子ノブアキ(葉山豊)
予告。沢尻エリカって、なんか演技が若干古いときありますよね。ここでは「せーの」って綾乃剛と飛ぶとことか。まあ、好きですけど。
映画『新宿スワン』本予告 2015年5月30日公開 - YouTube
原作(漫画)は未見ですね。「安野モヨコも大ファン!」だそうです。
★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
やはりこれは今年1月~3月にテレ東で放映されたドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』に触れておきたいですね。
山田孝之の東京都北区赤羽面白いですよ! - shinkato vs. the world
山田孝之の崩壊→再生のド(モ?)キュメンタリーとして、最高のドラマだったのですが、この第8話に親友として綾野剛くんが出演しています。
【テレビ東京】山田孝之の東京都北区赤羽 第8話 - YouTube
2人の仲の良さが伝わってきて、素晴らしい回でした。そして『新宿スワン』は『赤羽』以降に撮影された作品のようです。再び役者の道を進み始めた山田孝之の演技、注目していましたが、やはり素晴らしかったですよ!非の打ちどころのないというか・・『クローズZERO』思い出しましたね‥。良い顔してます。
主演の綾野剛も、山田孝之に負けじと迫力ある演技してます。本作は園子温の作風というよりは、役者陣の熱のこもった演技で成立していると思いました。まあ、それを引き出したのはやはり園監督でしょうけど。
ただ、凄く残念だったのがクライマックスの綾野剛のビルまたぎですね。あそこはごちゃごちゃ口げんかしている延長で飛ぶんじゃなく、白鳥の怒りが頂点に達してる時点で、秀吉は話を切り上げてその場を去ろうと背を向ければいいんです。カメラは去ろうとする秀吉を正面でとらえる。すると背後から白鳥の怒りの絶叫が聞こえてきて、秀吉が振り向くと、羽ばたく白鳥が秀吉に向かって飛んできてる。そこで秀吉の驚愕の表情をアップで捉える。っていうのがよかったと思います!
『冷たい熱帯魚』や『愛のむき出し』のようないわゆる「容赦ない」っていう園子温カラーは若干影を潜めているものの、やはりゾクゾクするシーンはありました。現在の自分と過去の自分が雨の中映るシーンとか、すごく良かったですね。
同様に過去の自分が投影される別なシーンは『サウダージ』の「わがままジュリエット」のシーンのオマージュともとれましたね。沢尻エリカのほっこりシーンとかもあったし、園監督は『サウダージ』観たのかな?
まあ、それでもしっかり園子温だし、しかもメジャー作品ということで「園子温入門編」としてお勧めですね!