shinkato vs. the world

日記とかを不定期に書きます。

2015年に観た映画ランキング(20位~11位)

 

20位『VISIT』

シャマラン復活の傑作でしたよ。観る側にサスペンスホラー的なものを想像させるだけさせるっていう久しぶりのシャマラン節炸裂で「違うんかい!」とか「何もしないんかい!」っていう突っ込みを、声を出してしたくなる程面白かったなー。潔癖気味の少年ラッパーT-ダイヤモンド君が最高で、全部持っていきますね。2015年ベストエンドロール。なぜこんなに暖かい気持ちになるんだろう!

 

19位『クリード チャンプを継ぐ男』 

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このポスターが全てで、映画の中に新しい情報は全くない(笑)けど、やっぱり熱くなりますよ!過去作のロッキーを復習し、脳内をアポロ(ロッキーのライバルね)に感情移入させといて観るのがお勧めですね。『ロッキー』と最も異なる点はクリードの「ハングリーじゃない故のコンプレックス」という心理描写でしょう。ここは多くの人々の共感を得ると思います。音楽面でもNASの『Bridging the Gap』あたりはロッキーの「本質」をとらえたまま現代版にアップデートした作品としては絶妙の選曲でしょう。「本質」とはつまり「やるかやらないかでやる方を選んだ人たちの物語」ですよね!

 

18位『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

「全編長回し(っぽく見せる撮影技術)」という画期的さのみがクローズアップされがちですが、それはあくまで手段であり、アレハンドロ・G・イニャリトゥ(言いにくいし書きにくい)監督の「結局、人生とは長回しのようなもの。人は誰でもそれぞれの現実に捕われている」という言葉を映画で表現するために避けて通れない壁を見事突破したことが称賛に価するかと。音楽へのアプローチもそうだし、かなり挑戦的且つ意欲的なこの作品が、2015年アカデミー作品賞っていうのが嬉しいですよね。そしてノリに乗っているイニャリトゥ監督は今年、『レヴェナント』で無冠の帝王デカプをついにオスカー俳優に導くか期待ですね!

鑑賞後の俺の感想

 

17位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

CGアクションを多用する作品群のピークが一段落し、生身のアクションを重視する作品が増えてきた昨今ですが、一貫して「どれだけ自分でやるか」に命がけで挑み続けてきたトム・クルーズがキャリア最高のアクション。ここにきてシーンの最先端に躍り出た決定打的作品ではないでしょうか。めちゃくちゃ面白いですよ。飛行機にしがみついちゃったら、もう地球にはしがみつけないもの無いだろうから、次が心配(笑)

鑑賞後の俺の感想

 

16位『007スペクター』

 前作『スカイフォール』は、硬派なダニエル・クレイグ版ボンド像を究極まで振り切らせて生み出された傑作だったわけですが、その後ファンの間で流れていた「この先苦しくないか?」説を見事覆し、本来の007シリーズに「現状復帰」させたサム・メンデスの手腕に脱帽ですよ。自分でかき回し、自分で終息させた映画界のアイアンマンですね(笑)。

鑑賞後の俺の感想

 

15位『私たちのハァハァ』

クリープハイプ大好き女子高生4人組がライブの為にチャリンコで東京に向かうというロードムービーなのですが、一番グッときたのは4人の中でもクリープハイプへの愛の形は異なっていて、そこから生まれる軋轢の部分ですね。あと、旅の途中に出会うお姉さんが4人をクラブに連れて行き、クリープハイプが掛かってガン上がりする4人がDJブースを見るとお姉さんが手を振ってるとこは、2015年ベストお姉さん賞で惚れます。

LINEの画面を表示させてやり取りを見せる手法は米ドラマ『ハウス・オブ・カード』以降?日本でもかなり真似されてますよね(ハウス~はLINEじゃないけど)。でもなぜかセリフをかぶせたり、どうでもいいタイミングだったり、残念ながらダサいものが多い気がするのですが、本作はこの手法を絶妙のタイミングで使ってて、バスの車中で沈黙のなかの4人のライングループのやり取りは息をのむクライマックスになってて素晴らしいです!

鑑賞後の俺の感想

 

14位『ナイトクローラー

たまに、ガチャピンが気持ち悪く見える時がありますが、このジェイク・ギレンホール、そんな顔してますよ。彼が演じる、ルイスの人物像がかなり興味深いです。野心を持ち、自分だけを信じてのし上がる。どんな手段を使ってでも成功の最短距離をなぞるように行動する。そこに「客観的に見たとき最高にキモい」「職業:パパラッチ」というエッセンスが加わることでバケモノ化してます。2015年キャラ立ち部門1位ですね。こういうやつ大好きです。

鑑賞後の俺の感想

 

13位『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

2015年で観た中で一番のお勧めはこれです。まずラテン、ジャズ、ヒップホップ等、登場人物達が訪れる土地や料理に合わせた形で選曲されてる音楽が最高。陽気なトラック連発で嫌いな人はいないでしょう。そして料理。序盤の主人公とスカヨハの「料理変態プレイ」と呼んでもいいでしょう、なシーンを皮切りにとにかく美味そうなものばかり。空腹時の鑑賞は避けた方が良いです。でもって物語の根本にあるのは最近色々あったジョン・ファブロー監督の人生観であり、それが僕の心にもささりましたよ。欠点があるとすれば「何もかもうまくいってるじゃんか!」って思わなくもないが笑。それにしても手際の良いデブって、見てて気持ちいい。

鑑賞後の俺の感想

 

12位『ジェームズ・ブラウン 最高の魂を持つ男』

鑑賞してしばらくはこれ今年1番好きかもって思ってましたね。今でも思ってます。「42~世界を変えた男~」に続いてチャドウィック・ボーズマンの演技ほんと素晴らしい。パリのライヴシーンは間違いなく本人越えしてるし笑。レコーディングに顔を出したレコード会社重役がJBの歌を聴いて「サビはどこにあるんだ?」ディレクター「いや、そういうのじゃないんだ」のくだりとか最高。AメロがあってBメロがあってサビで盛り上がってというJ-POP的な日本人好みのスーパーヒーロー映画です。

鑑賞後の俺の感想

 

11位『百円の恋』

邦画は全体的に女優に遠慮してる気がしてますがもしそうだとすればこれは大問題で、思い切った演出だったり演技が無いと、良い女優も生まれないでしょう。しかし、この作品の安藤サクラは序盤から容赦なく情けない女で、自業自得もありますがかわいそうになるくらいうまくいかない毎日。その徹底的に「堕落した女」の描写があるからこそ、クライマックスの神々しいまでの輝きがあるのではないでしょうか!ガン上がりですよ。女性にもオススメですね。そして新井浩文、ダメな奴演技ほんと上手いわ。

鑑賞時の俺の感想

続く

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