shinkato vs. the world

日記とかを不定期に書きます。

2015年に観た映画ランキング(10位~1位)

心奪われた10本です!

 

10位『はじまりのうた』

DVDで鑑賞。ステージ上の友人に引っ張られ、いやいやながら弾き語りすることになった彼女。客の反応は決して良くはない。が、その中の一人が彼女の可能性を見出す。このシーンのフレッシュさ、美しさは序盤でありながらクライマックス級で一気に作品に惹かれます。彼氏の新曲を聴いて浮気を見破るという恐ろしい離れ技(笑)からの絶望シーンだったり、「この街がスタジオだ!」からの街中レコーディングシーンだったり、お互いのプレイリストを1個のイヤフォンで聴きながら街を歩くシーンだったり、とにかくキーラ・ナイトレイが素晴らしいです。彼女のベストアクトであることは間違いないでしょう!『ピッチ・パーフェクト2』に続いてヘイリー・スタインフェルドちゃんの内気な少女がやるときゃやる演技も良いし、好きなところを挙げたらきりがない。いわゆる「負け犬たちのワンザゲン映画」やはりこれも超おすすめです!

 

9位『海街diary

ここ何年かの是枝作品は、無条件に期待だけを持ってスクリーンの座席に腰を下ろすことが出来、それに応えてくれるのは前提、どのくらい期待を越えてくれるかだけが未知数というくらいの信頼感と安定感がありますね。製作するにあたりネガティブな要素になり兼ねない、スター(過ぎる人)のキャスティングだったり、テレビ局出資の作品だったり、そして漫画の実写化だったり…それらを「壁」として乗り越えるのではなく、合気道のように作品のパワーとして取り入れているような映像は2015年の邦画の中でもトップクラスに必見なのですが、興行収入ランキングがこんな感じ(-.-)2015年もっとも美しいシーンはこの作品の中にありますよ!あそこのあのシーン!

鑑賞時の俺の感想

 

8位『セッション』

「痛快」って言葉を、字面で解釈すると「イタ気持ちいい」ってことですかね?だとすると、これはほんっと痛快ですよ。才能を持ち、その才能を自覚して受け入れ、逃げることなくストイックに大きな壁に立ち向かう、マイルズ・テラー演じるアンドリュー君は、とても好感が持てますね。あんなかわいい彼女を…バカじゃん!って思う節もありますが、いや、若さ故の過ち含めて魅力的です。そしてもう一つ、悪役(こう呼ぶに相応しい)フレッチャー先生が心底えげつないのが最高。ラストの切れ味は2015年ダントツでNO.1でしょう。いやー、俺の周りにも、すごいやなやつで、徹底的に打ち負かしたいっていう敵、現れないかなーと思いました(笑)いや、いるかもしれないな!

鑑賞後の俺の感想

 

7位『恋人たち』

例えば1ラウンドKO負けした元チャンピオンの中年ボクサーが奮起して返り咲く物語があるとすれば、それはわかりやすい「再生」の物語ですが、この作品を見て「再生」は、絶望を受け入れた時点から既にはじまっているものであり、大小あれど私たちの生活の中で頻繁に訪れていることなのかなと思いました。絶望は意識せざるを得ないが、「再生」は意識することが少ない。それを意識することで、何か良い方向に向かうのではないかとも思いました。という僕の感想ですが、この作品は多面的なので10人観たら10通りの感想があるでしょう。自分以外の感想を聞いてみたくなります。群像劇とはそういうものなんですね。映画はやはりいいものだなと思わせてくれましたよ。

鑑賞後の俺の感想

 

6位『ルック・オブ・サイレンス』

これは鑑賞後のブログ時一番がんばって調べたりしたので自分を甘やかして順位が高いですね(笑)。『アクト・オブ・キリング』と合わせてこのシリーズ2作は今まで観たドキュメンタリーと比較しても郡抜きでしたよ。たった50年前、インドネシアでそのとき何が起こったのかを「個」のレベルで浮彫りにさせた命がけのアイデアと撮影手法。全ての人に観てほしいです。

僕は本作のパンフレットにも寄稿している想田和弘監督作品が好きでドキュメンタリーに興味を持つようになりましたが、今年は想田監督の『牡蠣工場』がありますよ!超楽しみ!

鑑賞後の俺の感想

 

5位『野火』

これは順位とかそういう問題じゃないですね。漠然とではなく心底「戦争をしてはいけない」と思うことが必要に迫られている(こういう言い方になる事自体が戦争体験した国として情けないですよね)、日本人の目に触れるべき作品だと思いました。全国の高校で上映しても良いと思います。強烈なスプラッタ描写は言うまでもなしですが、塚本晋也監督自ら演じる男が戦争から帰ってきた後の生活のシーンは、今までの日本の戦争映画には無かったものであり、これこそがリアリティなのだなという「恐怖」を観る人に植え付ける正しい作品。ずっと忘れることは出来ないと思います。

鑑賞後の俺の感想

 

4位『フォックス・キャッチャー』

これはDVDで鑑賞しましたが、感想を書こうとしてなかなかまとまらずに結局更新できませんでした(-.-)普段の生活では他人のことを真剣に考える機会というのはなかなかあるもんじゃないですが、登場人物のことを真剣に考え、そこに自分と重なる部分を見出す、みたいな頭を働かせて、普段の生活にフィードバックしたりできるのが映画の良いところの一つだと思いますが、『フォックス・キャッチャー』はその辺りの脳を激しく刺激する作品ですね。富豪と、オリンピックチャンピオンの兄弟。境遇が異なる私たちが何故彼らに感情移入してしまうのか、是非観て確かめていただきたいです。昨日も観直しましたがやっぱり好き。

 

3位『ストレイト・アウタ・コンプトン』

2015年一番最後に観たのがこれです。鑑賞後のガン上がり具合も記憶に新しいので順位も高くなっちゃいます。ギャングスタ・ラップの代表格NWAの伝記ですが、コアなファンも納得、NWA入門編としても素晴らしい出来だと思います。イージー・E、ドクター・ドレー、アイスキューブ、3人の青春映画としても最高です。こういう偏ったジャンルの作品が全米公開当時『ミッション:インポッシブル』を抜いてまさかの全米興収1位になったのは、彼らが80年代後半「FXXX THE POLICE」を製作するに至ったバックボーンが残念ながら未だに社会問題として根強く残っていることがヒットの要因の一つと言えるでしょう。今年のオスカーもそうですよね。「ノミニー全てが白人」たまたまそういうことがあったって可笑しくはないのでは?と思ってましたが、そこを問題提起しなければならない状況っていうのがやばくて、僕が思っている以上に未だに人種差別問題というのは大きな問題としてあるのだな…とか考えました。

いやー、それにしてもドレーが今やアップルの重役になるなんて、誰が予想したでしょうか?なんてこった、ですよね。

 

2位『スターウォーズ フォースの覚醒』

公開1か月前の初回チケット争奪戦では油断して横浜市内のチケットを獲得できず109シネマズ湘南での鑑賞になったことだったり、コスプレイヤーライトセーバーを振り回す上映前の人たちの盛り上がり方だったり、マスコミの過剰ともいえる宣伝具合だったり、場外的なところでも超楽しかったですね。と、こうして振り返って幸せな気持ちになれるのも作品そのものが素晴らしかったからでしょう。

やっぱりep.4~6の要素が盛りだくさんなところが最高なわけだが、この「新しさの前に信頼を回復」的な部分に力を注いだJ.J.の采配は正しい。「ドーハの悲劇」的な扱いをされているプリクエル3部作以降のスターウォーズ・サーガへの不信感の払拭、この一点突破で全てがうまく転がる確信があったのだろう。これだけ旧作ファンを満足させて(a.k.a.甘やかして)くれると、新キャラ達も魅力的に見えるし、現に素晴らしかったですよね。町山智浩さんは「決定的に新しかったのはカイロ・レン、あの中二病っぷりはまさに現代の若者だよね」と仰ってますがまさにその通りで僕もカイロ・レンのぎゃーぎゃーやってるとこを見ながら誰かに似てるって思いました。彼がこれからどうなって行くのかというのが物語の大きなポイントになるでしょう。

レジスタンス側の新キャラ、レイとフィンも良かったなー。惑星ジャクーを脱出するために船を探し「古いのはだめ!なるべく新しいのがいい!」と新しい船を見つけ、乗り込もうとした直前にファースト・オーダー軍が船を爆破。「古くてもしょうがないわ!あれで!」って向かう先に見えるのがミレニアム・ファルコン、そしていい感じの音楽…って…絶対泣きますよ…。

満足感だけではなく、謎や期待をたくさん残しているところも良い。ポスター等で結構な露出具合を見せていて僕も結構期待していたキャプテン・ファズマの活躍は今回ほとんどなし。前述したカイロ・レンも今後どう化けていくか…とか。ところでハン・ソロが叫んだカイロ・レンの本名って「あの人」と同じだけど、何か意味があるんでしょうか?とかとか。いやーep.8楽しみだなー。ライアン・ジョンソン監督、頼むからお願いしますって感じ。

 

1位『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

30位あたりから既に最高だの素晴らしいだの言ってるので順位に全く信ぴょう性が無いですが、それでもこれはダントツで1位ですね。長い期間を経ての続編公開という高いハードルを『スターウォーズ』『マッドマックス』の2作は全く異なる方法でクリアしたってろこが興味深い。

正直、スターウォーズにはハッキリとどうすれば成功するかの「答え」がありましたよね。前述したとおり、ファンの不信感の払拭ですよ。いちファンであったJ.J.がメガフォンをとったことは、皮肉にもジョージ・ルーカスが監督をするよりも「答え」に近かったのかもしれないな。

一方マッドマックスは、振るわなかった「サンダードーム(シリーズ3作目)」があるにしろ、もう過去の話で「マッドマックスマッドマックス2→カルト・ムービーの金字塔」としてクラシックになっているし、過去を踏まえた「答え」を探すという行為はジョージ・ミラー監督にはなく、とにかくこの長期間で恐ろしい程にストーリーを練り上げることだけをしたわけです。

例えば、練りに練ったストーリーの中には、フュリオサが大隊長になるまでのストーリーもあるとジョージ・ミラーは言ってますが、本編ではそこは一切無し。でも!終盤でついにイモータンを捉えたフュリオサがイモータンに向かって言った一言。ここは数秒のシーンですが、それだけで僕らが知らないフュリオサの壮絶(であろう)な過去を創造させてくれるんですよね。膨れ上がったストーリーの本質は残したままこれ以上は無理ってところまで洗練させてるっていう…。

そして「見たことが無いものを見た」という感覚。これが一番大きいです。挙げるときりがないし、未だに(DVDで)観るたびに新しい発見があるのですが、一つ挙げてみると、この作品は同時進行で色んなことが起こってるんですよね…

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走行中の車上で敵に付けられた↑の口枷を外そうとマックスはヤスリを見つけてゴシゴシし始めるのですが、それと並行して周りではどんどん状況が緊迫してるんです。ゴシゴシしながらも敵を倒したり、仲間を助けたり…結構長い時間ゴシゴシするんですがその違和感が面白かったりするんですよねー(字で書いても面白さ伝わりませんね)。とにかく画面内の情報量とスピード感がすごい。使い倒された「ノンストップ・アクション」という言葉は今後、使いにくくなるでしょうね。

あと、フュリオサの故郷に着いた夜、砂漠を不気味に歩く胴体のみで棒のような手足で四足歩行するあれ、何だろう…。。とか、やっぱりギター男とか、色々気になるんです。

映画秘宝」2015年1位は妥当なのですが、なんと「キネマ旬報」も1位(同作品1位は初めてみたい)。映画批評界の権威側だったキネ旬へのカウンターとして登場した映画秘宝が、ここ何年かで権威を奪うかという勢いで台頭したことで、キネ旬が歩み寄ったという見方もありますが、僕は『マッド・マックス怒りのデス・ロード』が映画の本質部分で良い作品であるからこその結果だと思います。どんな見方をしたって良いものは良い!っていう。オスカーも獲っちゃえば良いのに。

鑑賞後の俺の感想

 

以上です。

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2015年に観た映画ランキング(20位~11位)

 

20位『VISIT』

シャマラン復活の傑作でしたよ。観る側にサスペンスホラー的なものを想像させるだけさせるっていう久しぶりのシャマラン節炸裂で「違うんかい!」とか「何もしないんかい!」っていう突っ込みを、声を出してしたくなる程面白かったなー。潔癖気味の少年ラッパーT-ダイヤモンド君が最高で、全部持っていきますね。2015年ベストエンドロール。なぜこんなに暖かい気持ちになるんだろう!

 

19位『クリード チャンプを継ぐ男』 

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このポスターが全てで、映画の中に新しい情報は全くない(笑)けど、やっぱり熱くなりますよ!過去作のロッキーを復習し、脳内をアポロ(ロッキーのライバルね)に感情移入させといて観るのがお勧めですね。『ロッキー』と最も異なる点はクリードの「ハングリーじゃない故のコンプレックス」という心理描写でしょう。ここは多くの人々の共感を得ると思います。音楽面でもNASの『Bridging the Gap』あたりはロッキーの「本質」をとらえたまま現代版にアップデートした作品としては絶妙の選曲でしょう。「本質」とはつまり「やるかやらないかでやる方を選んだ人たちの物語」ですよね!

 

18位『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

「全編長回し(っぽく見せる撮影技術)」という画期的さのみがクローズアップされがちですが、それはあくまで手段であり、アレハンドロ・G・イニャリトゥ(言いにくいし書きにくい)監督の「結局、人生とは長回しのようなもの。人は誰でもそれぞれの現実に捕われている」という言葉を映画で表現するために避けて通れない壁を見事突破したことが称賛に価するかと。音楽へのアプローチもそうだし、かなり挑戦的且つ意欲的なこの作品が、2015年アカデミー作品賞っていうのが嬉しいですよね。そしてノリに乗っているイニャリトゥ監督は今年、『レヴェナント』で無冠の帝王デカプをついにオスカー俳優に導くか期待ですね!

鑑賞後の俺の感想

 

17位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

CGアクションを多用する作品群のピークが一段落し、生身のアクションを重視する作品が増えてきた昨今ですが、一貫して「どれだけ自分でやるか」に命がけで挑み続けてきたトム・クルーズがキャリア最高のアクション。ここにきてシーンの最先端に躍り出た決定打的作品ではないでしょうか。めちゃくちゃ面白いですよ。飛行機にしがみついちゃったら、もう地球にはしがみつけないもの無いだろうから、次が心配(笑)

鑑賞後の俺の感想

 

16位『007スペクター』

 前作『スカイフォール』は、硬派なダニエル・クレイグ版ボンド像を究極まで振り切らせて生み出された傑作だったわけですが、その後ファンの間で流れていた「この先苦しくないか?」説を見事覆し、本来の007シリーズに「現状復帰」させたサム・メンデスの手腕に脱帽ですよ。自分でかき回し、自分で終息させた映画界のアイアンマンですね(笑)。

鑑賞後の俺の感想

 

15位『私たちのハァハァ』

クリープハイプ大好き女子高生4人組がライブの為にチャリンコで東京に向かうというロードムービーなのですが、一番グッときたのは4人の中でもクリープハイプへの愛の形は異なっていて、そこから生まれる軋轢の部分ですね。あと、旅の途中に出会うお姉さんが4人をクラブに連れて行き、クリープハイプが掛かってガン上がりする4人がDJブースを見るとお姉さんが手を振ってるとこは、2015年ベストお姉さん賞で惚れます。

LINEの画面を表示させてやり取りを見せる手法は米ドラマ『ハウス・オブ・カード』以降?日本でもかなり真似されてますよね(ハウス~はLINEじゃないけど)。でもなぜかセリフをかぶせたり、どうでもいいタイミングだったり、残念ながらダサいものが多い気がするのですが、本作はこの手法を絶妙のタイミングで使ってて、バスの車中で沈黙のなかの4人のライングループのやり取りは息をのむクライマックスになってて素晴らしいです!

鑑賞後の俺の感想

 

14位『ナイトクローラー

たまに、ガチャピンが気持ち悪く見える時がありますが、このジェイク・ギレンホール、そんな顔してますよ。彼が演じる、ルイスの人物像がかなり興味深いです。野心を持ち、自分だけを信じてのし上がる。どんな手段を使ってでも成功の最短距離をなぞるように行動する。そこに「客観的に見たとき最高にキモい」「職業:パパラッチ」というエッセンスが加わることでバケモノ化してます。2015年キャラ立ち部門1位ですね。こういうやつ大好きです。

鑑賞後の俺の感想

 

13位『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

2015年で観た中で一番のお勧めはこれです。まずラテン、ジャズ、ヒップホップ等、登場人物達が訪れる土地や料理に合わせた形で選曲されてる音楽が最高。陽気なトラック連発で嫌いな人はいないでしょう。そして料理。序盤の主人公とスカヨハの「料理変態プレイ」と呼んでもいいでしょう、なシーンを皮切りにとにかく美味そうなものばかり。空腹時の鑑賞は避けた方が良いです。でもって物語の根本にあるのは最近色々あったジョン・ファブロー監督の人生観であり、それが僕の心にもささりましたよ。欠点があるとすれば「何もかもうまくいってるじゃんか!」って思わなくもないが笑。それにしても手際の良いデブって、見てて気持ちいい。

鑑賞後の俺の感想

 

12位『ジェームズ・ブラウン 最高の魂を持つ男』

鑑賞してしばらくはこれ今年1番好きかもって思ってましたね。今でも思ってます。「42~世界を変えた男~」に続いてチャドウィック・ボーズマンの演技ほんと素晴らしい。パリのライヴシーンは間違いなく本人越えしてるし笑。レコーディングに顔を出したレコード会社重役がJBの歌を聴いて「サビはどこにあるんだ?」ディレクター「いや、そういうのじゃないんだ」のくだりとか最高。AメロがあってBメロがあってサビで盛り上がってというJ-POP的な日本人好みのスーパーヒーロー映画です。

鑑賞後の俺の感想

 

11位『百円の恋』

邦画は全体的に女優に遠慮してる気がしてますがもしそうだとすればこれは大問題で、思い切った演出だったり演技が無いと、良い女優も生まれないでしょう。しかし、この作品の安藤サクラは序盤から容赦なく情けない女で、自業自得もありますがかわいそうになるくらいうまくいかない毎日。その徹底的に「堕落した女」の描写があるからこそ、クライマックスの神々しいまでの輝きがあるのではないでしょうか!ガン上がりですよ。女性にもオススメですね。そして新井浩文、ダメな奴演技ほんと上手いわ。

鑑賞時の俺の感想

続く

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2015年に観た映画ランキング(43位~21位)

2015年は43本観ました。2015年劇場で観たものと、DVDで観た2015公開のものもカウントしてます。観たけど、寝てしまってほとんど理解してない『激戦 -ハート・オブ・ファイト-』『皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇』は対象外。しかしこの2つ、ほんとタイトルがかっこいいですよね。ジャケ買い失敗みたいな気分です。いや違うか、中身は良いかも知れないし。

2015年は例年より良い作品をたくさん観ることができたなーと思ってます。

 

43位『バンクーバーの朝日

ワーストってわけでもないですね。不快感も無いですし。若手代表格といえる石井裕也監督(舟を編むの)ですから、期待値が相当高まっていた分、観終わったあとはかなりズッコケました。鑑賞後の感想にも書いた通り、セリフ回しの違和感が目立ち、そこに「野球+映画」というエンターテインメント2重構造の難しさが追い打ちをかけ不自然さがかなりきわ立ってる作品になってしまったと思う。日本映画では、セリフの不自然さがノイズになってしまうことが多々あるけど、一方で「どんなに不自然だろうが気にならない!最高!」っていう映画もあるりますよね。そんな作品とこの作品違いって何だろう。あ、でもそんな中でも良い演技をしてた高畑充希ちゃんはやはり2015年ブレイクしましたね!

 

42位『Zアイランド』

宇多丸vs.般若のプチ・ビーフに乗っかって、DVDで鑑賞しましたよこれは。もうあまり覚えてないですね笑。若者のセリフ回しのノリが軽くてついていけなかったですね。あとやっぱり説明的なセリフが多いですよ。「最初嫌なやつに見えたけど、最後好きになった」っていうのを狙ってる感じがしたけど最後まで感情移入できないまま終わったし。宇多丸師匠が「せっかくの肉体美見せろよ」と仰ってた般若の体は『フリースタイルダンジョン』で堪能できますよ。

 

41位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』

劇場鑑賞後に更新した僕の感想で「作品の質と関係ないところで予算回収の為に2部作に分けた」という部分がありますが、それは解釈が間違っているかも知れないです。作っていくうちに予算超過の見込みになり2部作になったというのであればそれはそれで良いのかもしれない。まあそういう背景は別にしても、面白さでこの順位です。『シン・ゴジラ』どうなりますかなー。

 

40位『新宿スワン

園子温監督は結局この1本しか観なかったな。。それにしても山田孝之君、僕は大好きですね。この後のランキングでも出演作が出てきますが、演技の振れ幅が半端じゃない。『東京都北区赤羽』は映画じゃないのでランキング対象外ですが、対象とした場合かなり上位ですね。って個人を褒めることに終始してしまいたいくらい作品自体はぬるかったな…。園監督はここらで一発、実録犯罪ものとかエグイのやって欲しいなー。

鑑賞後の俺の感想

 

39位『ファンタスティック4』

これは観ているとき寝てしまったんですが、つまらなさ故の睡眠なので順位に入れてます笑。「…。おまえら、いつファンタスティックになるんだよ!」っていう、尺のバランスの悪さ。期待をバキバキへし折られました。マイルズ・テラー君やケイト・マーラちゃんっていうキャスティングで、しかもジョシュ・トランク監督。かなり期待してたんだけどなー。この作品でもありましたが「マーベルvs.監督」という構図でネガティブなトピックがちょいちょい出てくる2015年でしたな。

鑑賞後の俺の感想

 

38位『ミケランジェロ・プロジェクト』

確かこれ観たときは、コンタクトの調子が悪くてコンディションいまいちだったんだよな。見直したらもっと順位が上がるかもしれないが、当初は全くピンと来ず「(製作ジョージ・クルーニーなので)芸術を生業として生きてる人が好きそうな映画だな」と思ってしまいました。でもやはりケイト・ブランシェットは良いです。唐突だけど中島みゆきの「悪女」の詩の世界を彼女主演で映像化して欲しいですね。『キャロル』は2月公開ですね!楽しみ!

 

37位『龍三と七人の子分たち』

今やクラシック化された「ビートたけしの笑い」を楽しむという意味では乗れるとは思いますが、やっぱり北野監督は、エッジの効いたバイオレンス観たいですね。オープニングクレジットかっこいいです。

鑑賞後の俺の感想

 

36位『劇場版MOZU』

月~金でドラマを一気見して、週末に劇場版を観に行くという形で鑑賞しましたが、今となっては「あのシーンはドラマだったっけ?映画だったっけ?」みたいな感じです笑。全体を通しては楽しみましたよ。ただ、感情の盛り上がりのピークはドラマの後半の新谷が空港でスパークするあたりだったので映画自体はここら辺の順位にしました。新谷ワナビー松坂桃李くんの狂った感じは良かったと思いますが、悪い奴らがもれなくケタケタ笑い過ぎだろっていう…。ランキング的にこのあたりは「いまいちゾーン」ですが『進撃~』に続いて長谷川博己が早くも2回登場してますね。好きなんだけどなあ…。「チャオ」ってアドリブかなあ(-.-)

 

35位『さよなら歌舞伎町』

DVDで鑑賞。ものすごく細かい話ですが、前田あっちゃんの「私だけデビューするかも…」に対し染谷君「3ピースバンドだろ?」っていう序盤のやりとりはすごく不自然で、明らかに観る側に説明するためのセリフっていうのが相当むず痒かったです。神経が過敏になっているときに観たのかも知れない(笑)ただ!この作品の警官同士の不倫シーンは2015年エロい濡れ場部門で1位ですね。

 

34位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

2011年、まさかの実写化の発表があり、中島哲也監督には『告白』の件もあり、ネガティブな印象があったものの、それでもこの茨の道を選択したことに男気を感じ、しかしながら中島監督が降板、そこに現れた特撮の巨人、樋口真嗣監督への期待はますます高まったわけですが、評価としてはやはり茨の道になってしまった感じですかね。「世界は残酷」というパンチラインは良いと思いますが、その言葉に至るまでの描写が希薄で説得力がちょっと。あと、素早い巨人とかも見てみたかったな。でもまあ、祭りとしてかなり楽しみましたよ!2回観ましたし!

鑑賞後の俺の感想

 

33位『ネイバーズ』

DVDで観ました。引っ越してきた家族と男子大学生グループの騒音をめぐる争いがどんどんエスカレートしていって…サクッと観れるし、笑えるし、良いですよ。男子大学生たちが周りの住人を味方にするための工夫や金の工面の仕方が下品で最高です笑 やっぱりコメディは公開規模小さいですね…。

 

32位『ジョーカー・ゲーム

スパイアクションの傑作がたくさんあった2015年でしたが、その口火を切ったのが『ジョーカー・ゲーム』だったと思いますよ。「亀梨くんといえばコレ」みたいな感じになり得るはまり役だし、続編希望したいな。そして入江悠監督、今年は『太陽』ですね!楽しみです。

鑑賞後の俺の感想

 

31位『チャッピー』

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「AI(人工知能)・ミーツ・ギャング」っていう、この写真とか最高なわけですが、落ち着くところは友情だったり母性だったりと、結構ベタに感動するんです傑作ですね。今年(2016年)起こる話っていう設定です。ヒュー・ジャックマンのめずらしくストレートに嫌なヤツ演技も良い。

鑑賞後の俺の感想

 

30位『22ジャンプストリート』

DVDで鑑賞。ってか前作『21ジャンプストリート』の日本DVDスルー時、かなりブーイングだったと思うのですが、やはり今回も日本劇場公開無しですか…。やはり「映画をわいわい楽しむ」っていう文化自体が日本には根付いてないのでしょうね。こんなに面白いのに。監督のフィル・ロード&クリス・ミラーは『くもり時々ミートボール』『レゴ・ムービー』だし、2018年のハン・ソロのスピンオフも決まってるし、のりにのってるクリエーターなので『21~』と合わせて今観ておくことをお勧めします!

 

29位『アントマン

『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』で、まあ壮大になり過ぎているMARVELシリーズで息抜き的な役割を果たしてたと思います。しかも今年公開『キャプテン・アメリカ シビルウォー』にも参戦っていうことで、MARVELはほんと商業的な側面でもエグい戦略を引いてくるわけですが、そこがクローズアップ批判されないのはやはり作品自体のクオリティの高さなんでしょうね。悔しいけど面白いっていう(笑)個人的には「ダメな中年が頑張る映画」はその設定だけで加点されますね笑。ヒロイン、エヴァンジェリン・リリーが男前で良いです!

 

28位『新幹線大爆破

以前からDVDで観たことはあったのですが、TOHOシネマズでやってる「午前10時の映画祭」でやるってことで、念願のスクリーン鑑賞しました。やはり相当面白かったので旧作ですが順位に入れます。前述した「突っ込みどころ満載さを熱量でカバーする作品」の典型で、上映時間の152分を全く感じさせない面白さ。若き日の高倉健は異常にかっこいいし。今とは異なる「勢い」を感じる日本映画ですね。ところで今年は北海道新幹線がいよいよ開通しますよ。

 

27位『バクマン。

映像の作りこみがほんと丁寧というか、クオリティ高いなーと思いましたが、結構サクッと壁を超える感じだったり、全体的にあっさり風味のまま終わってしまった印象で物足りなさを感じました。が、世間の評価は高かったですね。ネタばれしないように書きますがこの映画には、別々なタイミングで観た人が「あれすごいよねー」と話あえる絶対に見逃すことのない全ての人が心を動かすシーン(?)がありますね。そういう映画は強いでしょう。あと神木隆之介くんは、同性にも「かわいい」と思わせる何かを持ってて好きです(笑)。

 

26位『ピッチ・パーフェクト』

2015年の洋画コメディではこのシリーズが一番好きです。『バンクーバーの朝日』同様、映画の中でエンターテインメントする難しさがあるのですが、登場人物のキャラ立ちの良さと抜群の音楽センスで難なくクリアしてますね。「映画」という大きな枠で語る時日本の作品は決して負けてないという結論になることに異論は無いですが、その先でジャンルを絞り、例えば「コメディ」という枠で比較すると、明らかに日本は見劣りし、その原因の一つは作る人たちの「本気さ」じゃないでしょうか。

鑑賞後の俺の感想

 

25位『WILD STYLE』

1983年日本公開ですが、今年リバイバル上映されたました。今では当たり前のように日本にも存在しているヒップホップ文化がニューヨーク、サウス・ブロンクスで誕生する背景だったり、瞬間(!)だったり。かなり興味深いですし、この作品に留まらず、ヒップホップについて色々知りたくなりましたね。

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

 

合わせてこの本も読みましたが面白かったです。

鑑賞後の俺の感想

 

24位『ted2』

※もうこのあたりから1位級ですよ笑

↑は予告ではなく「不謹慎すぎる本編映像」です笑。まあ笑いましたね。抜群の安定感。1のミラ・クニスが好きだったので今回出てなくて心配でしたが、今回から登場のアマンダ・セイフライドちゃんのノリのいいこと笑。一面に広がるガンジャ畑を前にした時の3人の表情。あのシーンは2015ベスト級ですね。

 

23位『キングスマン』

フォー!って感じですよ。『キック・アス』以降、マシュー・ボーンはいまいちだったけど、教会のあのシーンだったりオチが下品だったり、久々に最高なやつやってくれましたよね!しいて言えば携帯を使ってXXXっていう敵のやり口は現代風だしまあわかるんだけど、描写がイマイチ乗れなかったかも。いや、まあ面白いですよやっぱり。

 

22位『ピッチ・パーフェクト2』

2よりスケールが大きくなり、オバマ大統領が登場するオープニングは1とまったく同じパターンでありながらやっぱり笑ってしまいました。サントラにも収録されていますが、映画が始まるときのユニバーサルのファンファーレがアカパラバージョンでそういうちょっとした工夫も粋な感じでいいなあと思います。

 

21位『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』

鑑賞後にブログを更新した時は「コアファンも一見さんも楽しめるように出来ていてすごい」という内容を書きましたが、やはり一見さんが楽しめるのはココがギリギリな感じかもですね。今年はいよいよキャプテン・アメリカとアイアンマンが本格的にもめ始めて、いよいよクライマックスへ向かうわけですが、過去作を観て追いつくなら今ですね。全てを観なくてもキャプテン・アメリカとアイアンマンを押さえて、その他好きなやつを観るくらいしておけば、これから最高に楽しめることでしょう。

鑑賞後の俺の感想

 

続く

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『007 spectre』

そういえば今年は元旦に『バンクーバーの朝日』を観たんだよな。亀「お前、何かやろうとしているな…」妻「ああ…」このやり取り…一人で過ごす正月に追い打ちをかけるような寒気を感じてスタートした2015。でも2月に我らが入江悠監督の『ジョーカー・ゲーム』で亀が盛り返し、『百円の恋』『セッション』のバッチバチな春先で一気に火が付き、そこからは怒涛の傑作ラッシュ…まー今年は大豊作でしたよね。

という感じで、12月11日にもなると振り返りをしたくなってしまうのが通常だが、それはまだ早いんですよね。スターウォーズもありますしさー、グリードも、完全なる~も気になるし…。振り返るのは元旦まで取っとこう。

ところで、マイホームグラウンドTOHOシネマズららぽーと横浜ですが、気づいたら4DXが導入されてましたよ!

news.walkerplus.com

IMAX導入の方がうれしいけど、まあ未体験なので楽しみ。記事タイトルを見る限りではこれもスターウォーズ効果ですかね?いやーそれにしても、スターウォーズ熱は今が最高潮ですね。JJエイブラムス監督が率いて主演キャストが来日し、街を歩くとクロックスだったり、FOREVER21だったり、コンビニだったり、至る所で見かけるキャラクター達…横浜そごうのスターウォーズ展も行かなければ。ヒルズの時よりも展示が多いらしいし…って感じで、いよいよ来週に迫った公開に準備の余念がない映画ファンの皆さまといったところでしょうが!このタイミングで、またしても今年ベスト級の大傑作クロスカウンターを食らってしまいました!

 

007 spectre

2015/12/9(Wed)@TOHOシネマズららぽーと横浜

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<スタッフ>
 監督:サム・メンデス

 製作:バーバラ・ブロッコリ,マイケル・G・ウィルソン
 製作総指揮:カラム・マクドゥガル

 原案:ジョン・ローガン,ニール・パービス,ロバート・ウェイド
 脚本:ジョン・ローガン,ニール・パービス,ロバート・ウェイド,ジェズ・バターワース
 撮影:ホイテ・バン・ホイテマ

 美術:デニス・ガスナー

 衣装:ジャイニー・テマイム

 編集:リー・スミス

 音楽:トーマス・ニューマン

 主題歌:サム・スミス

 <キャスト>

 ダニエル・クレイグ:ジェームズ・ボンド
 クリストフ・ワルツ:オーベルハウザー
 レア・セドゥー:マドレーヌ
 レイフ・ファインズ:M
 モニカ・ベルッチ:ルチア
 ベン・ウィショー:Q
 ナオミ・ハリス:マネーペニー
 デビッド・バウティスタ:ヒンクス
 アンドリュー・スコット:C
 ロリー・キニア:タナー
 イェスパー・クリステンセン:ミスター・ホワイト
 ステファニー・シグマン:エストレラ

<作品データ>

 原題:Spectre
 製作年:2015年
 製作国:アメリカ
 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
 上映時間:148分
 映倫区分:G

 

予告編。ジャージャッ!ジャーン ジャージャッ!ジャーン…アガらない人がいるでしょうか?

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★★★(10点)

◆過去シリーズとダニエル・クレイグの摩擦、その圧倒的回答!

007シリーズの昔からのイメージは「スパイアクション」と「遊び心のある男」という点だと思いますが、ダニエル・クレイグジェームズ・ボンドになってから、そのバランスがかなりシリアス路線に偏り、長きにわたる007ファンからも「ダニエル・クレイグ版は007ではない」という意見が後を絶たなかったわけですが、その一方で2012年にサム・メンデスがメガホンをとった『スカイフォール』は007ファンに留まらず映画ファンから絶大な支持を獲得し、僕もその中の一人でやはり『スカイフォール』が007の中では一番好きです。

しかしながら、やはり『スカイフォール』の時点では「ジェームズ・ボンド像」にブレがあるように「見えた」かもしれない。「そんなに真面目にやってどうすんだよ、人生楽しまないと。じゃ、これから彼女と約束があるんで。」歴代ジェームズから、ダニエル・クレイグへ向けてそんな声が聞こえてきそうな気もする。

そして本作。スカイフォール派としては正直過去のボンド像と決別が一番安易だと思っていたのだが。過去のジェームズからの皮肉(俺が勝手に想像してるだけですが笑)に対し、圧倒的な回答を提示していました。

 その回答とはズバリ「俺はジェームズ・ボンドだ」ってことです。『スカイフォール』の時、ジェームズ・ボンドは苦悩の時期だったのかもしれない。そこを乗り越えた、彼の「人間味溢れる姿」これが物語の随所にありました。それはかつてのジェームズ・ボンドが持ち合わせていた「洒落」に通じるものだったし、それでいて『スカイフォール』から継承されてる肉体的な美しさや躍動感は健在。非の打ちどころが無かったです。ダニエル・クレイグが正真正銘ジェームズ・ボンドであることが証明されたと言って良いでしょう。全てのファンが「彼は007史上最高!」と大手を振って言える時が来たのではないでしょうか!

 

◆まさかの『スカイフォール』更新 かも

スカイフォール』を思い出したときに浮かぶものを今回と比べてみると、まずは一番最初に思い浮かぶ、オープニングのアクションからの主題歌の流れ。

(先日、金曜ロードショーで地上波初オンエアされ、「くる…くるぞ…」って期待が高まったその瞬間ばっさり切られたとこ。全編通じてここが一番好きって人、たくさんいますよね!やるならちゃんとやれよ…)

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 これ以上はないだろうと思ってましたが、今回、恐ろしいことに全くひけをとってないです。いや、むしろアクションの手に汗握る感は上回ってるかもしれません。この時点で、興奮を抑えるのに必死ですよ観ている側は(笑)

あと、敵のボスの登場シーンなかあ。『スカイフォール』は、ねずみの話をしながら椅子に縛られたボンドの元に歩いてくるシルヴァの長回しシーン。あれもじわじわ不気味で最高でしたが、今回もまた素晴らしいんだよな…。「うわっ」意表をついて現れる男がしかもクリストフ・ワルツですからね…。ふぉー!って感じです。

そして『スカイフォール』では抑えられていた女性の活躍。今回ここが飛躍的に伸びてて最高です。しかも「ボンドに関わった女って不幸になるよね」っていうファンの間でも言われているこの説に言及しちゃってます。物語の重要なカギを握る女性の活躍とボンドとの絡み、まさに007なんです。

とかとか、とにかく最高でしたよ!

ぜひ、ダニエル・クレイグ版を復習した上で、観てください!

 

007 / 慰めの報酬 (字幕版)

007 / 慰めの報酬 (字幕版)

 

 

カジノ・ロワイヤル (字幕版)

カジノ・ロワイヤル (字幕版)

 

 

 

007 / スカイフォール (字幕版)

007 / スカイフォール (字幕版)

 

 

 

 

STAR WARSもうすぐですよ。

いよいよ近づいてきました。12/18(Sat)18:30全国同時上映『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。何せ、1983年の「エピソードⅥ/ジェダイの帰還(復讐)」から30何年ぶりに物語が前に進むということで、ファンの期待は最高潮に達していることでしょう。僕もチケットは予約しましたし、気持ちは盛り上がってきてます。今日もセブンイレブンでおにぎり2個買って、卓上カレンダーもらいました。

 

■旧3部作以降、ファンとの間に出来た溝

エピソードⅣ~Ⅵの「旧3部作」は、僕は後追いで経験しました。僕のリアルタイムの中でのスターウォーズ関連の話題として思い出されるのは、やはり1999年から始まったエピソードⅠ~Ⅲの「プリクエル作品」を巡るファンのてんやわんや騒ぎですね。

当時は大きく宣伝もされてたし、普通に映画を観る感覚でスターウォーズと接してましたね僕は。そんなに思い入れは無かったです。そんな僕のプリクエルの印象はⅠ~Ⅱはやはりぱっとしなかったものの、Ⅲ(シスの復讐)は、旧3部作を予め観ていたこともありグッとくるものがありました。

まあそのぐらいの熱でした。そんな中でこの作品(製作側)とファンの間で起きている「異常」ともいえる騒動は「なぜそこまで?」と思いつつも、興味深かったです。

これは2010年に公開された『ピープル vs.ジョージ・ルーカス』の中の1場面で、エピソードⅠに関する説明をした動画です。

https://www.youtube.com/watch?v=CxbPybTg08E&start=180

エピソードⅠ開始直後のアメリカの劇場の様子。「A long time ago in a galaxy far,far away....」の文字が映しだされた時のファンたちの興奮。そしてジャーン!と同時に「STARWARS」のロゴが登場で爆発する大歓声。すごいです。まるでライブ会場ですよね。どれだけ楽しみにしていたんでしょうか。そんなに好きなんだ・・・って羨ましくなってしまいます。しかし、『ピープル vs.ジョージ・ルーカス』本編を観ればわかるのですが、彼らの様なコアなファンにとってエピソードⅠ~Ⅲのプリクエル作品は決して満足いくものではなかったようです。っていうかかなりボロクソ言ってますね(笑)

そして、追い打ちをかけるように「特別編」の名の元に行われた改変。中でも有名なのはこれですね。

 https://www.youtube.com/watch?v=XkDO2UxX4Lo&start=199

「Ⅰ~Ⅲは俺の中ではなかったことにしている」というファンにとって、若き日のアナキンは「お前誰だよ!」ってことでしょう(笑)。

oshiete.goo.ne.jp

このお方は行き場のない苛立ちを教えてgooにぶつけてます。

世界中が熱狂した、4から6(6は公開時は結構バッシングがあったみたいです、イウォークらへんで)の旧3部作以降、ルーカスは発達するテクノロジーに身を任せるように改変を繰り返し、結果、物語としてつじつまが合わなくなってしまい、ファンからも見放された。というのが現在の状況でしょう。

■でも!7は期待大!

・JJはファンをレペゼンするはず!

「観た人の人生を変えてしまう」と言われ、ファンの声(影響力)がこんなにも大きくなってしまったカルト作品ですから、監督を引き受けるには大きなリスクがあると思います。何より生みの親のルーカス自身の映画監督としての人生がスターウォーズのおかげでいびつなものになってしまってるわけですから。

それでも引き受けた理由が、JJの「スターウォーズ愛」なのであれば・・・いや、そう信じたい、彼がファンを代表して作ってくれるなら「成功」は間違いないです!

matome.naver.jp

・ここまでの予告編

これが第3弾ですね。

www.youtube.com

チューイ、ハン・ソロレイア姫は確認できます。劇場で観た時、最後の「STAR WARS」の文字で危うく泣くところでした。恐らくこれで最後の予告編でしょうが、この物語で重要なカギを握るであろうルーク・スカイウォーカーが、ちゃんと確認できませんね。が、ここをネガティブに捉えてるファンはいないようです。ファンは予告第2弾の最後にハン・ソロとチューイが登場した時点から現在まで、ガン上がり状態なのですから。

https://www.youtube.com/watch?v=DT6zWPjyOmY&start=180

wwwww。

「予告には出てないたくさんの秘密が本編で明らかになる!」僕もそう解釈してますし、期待は膨らむばかりです。

・旧3部作が「スターウォーズ」だ!

そしてなんとも頼もしい(笑)以下の記事。JJの親友であるサイモン・ペッグが『フォースの覚醒』を踏まえつつプリクエル3部作をバッシング!これは皮肉にも今回の成功を予感させますよね!(笑)

dramanavi.net

 

ファンは色んな情報で一喜一憂するわけです。僕も最近は、気づいたらスターウォーズのことを考えてしまいます。 「スターウォーズは始まるまでが楽しい(始まってしまったら終わり)。」という、皮肉がこもった言葉をついに覆す時が来たんじゃないでしょうか!12月18日、はじめて(!)ファンの期待にこたえる形で新たな歴史をスタートさせてくれると思います!

『恋人たち』

恋人たち』11/23(Mon)@黄金町ジャック&ベティ

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<スタッフ>

監督:橋口亮輔

原作:橋口亮輔

脚本:橋口亮輔

製作:井田寛,上野廣幸

企画:深田誠剛

プロデューサー:深田誠剛,小野仁史,平田陽亮,相川智
ラインプロデューサー:橋立聖史

撮影:上野彰吾

照明:赤津淳一

録音:小川武

美術:安宅紀史

音楽:明星

主題歌:明星

<キャスト>

篠原篤(篠塚アツシ)
成嶋瞳子(高橋瞳子)
池田良(四ノ宮)
光石研(藤田弘)
安藤玉恵(吉田晴美)
木野花(敬子)
黒田大輔(黒田大輔)
山中聡(聡)
内田慈(女子アナ)
山中崇(溝口)
リリー・フランキー(アツシの先輩)

 ★★★★★★★(10点)

鑑賞後、一番最初に気になったのは、タイトルの『恋人たち』と実際の物語の内容の繋がり。そもそも「恋人たち」という言葉は複数のカップルを言うのだろうか?それとも1組のカップルを「恋人たち」と言うのだろうか?ま、それはこの物語と関連がなさそうなので考えるのはやめるか・・・。とか思いながら公式サイトを観ていたら、「ストーリー」に書かれている最後の一文・・・

それぞれの“恋人たち”は、失ってはじめて「当たり前の日々」のかけがえのなさに気づいていく―― 。

 この物語には3人の主人公がいるが、そのそれぞれを「恋人たち」と呼んでいるように読み取れる。が、何か腑に落ちない。「恋人たち」という言葉が持つ瑞々しさだったり無垢な感じだったり。主人公たちにそれが無いわけではないが、彼らにスポットを当てたタイトルなら、『恋人たち』よりももっと適切なタイトルがあったのではないだろうか?

橋口亮輔監督はインタビューの中でこう話している。

3組の「恋人たち」の物語という設定はどこから出てきましたか?
『恋人たち』というタイトルは最初に決めていたものです。3人の人生を描くだけでなく、その周辺にいろいろな恋人たちの姿を織り込みながら、背景にいまの日本の空気が見えてくればいいなと思いました。

これを読んで腑に落ちました。タイトルと物語の繋がりを考えた時、僕が一番最初に浮かんだのは、アツシがあの時に見たあのじゃれあってるカップルでした。主人公たちの周辺に「恋人たち」を置くことで、この映画がより物語としてより鮮やかな色彩になってたと思います。また、恋人たちだけではなく、セリフの中だったり登場人物たちの仕事や置かれている状況で現在の社会で起きている問題だったりを自然な形で表現していて、それは、主人公たちが特別な存在ではなく、世界の中の一部であるつまり私たちのそばに、いや私たち自身であるかも知れないということを、観る側に潜在的に気付かせるようなそんな作りになっているんですよね。

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橋梁点検の仕事をして働くアツシ。天才的な耳を持ち、仕事でそれを発揮している。この見た目や形、彼は愛されキャラに成り得る存在なのですが、ある事件をキッカケに周りの人間に心を閉ざしてます。目の鋭さはその事件がキッカケとなって生まれたものでしょう。歳も近いし、やはり僕は彼に強く感情移入しました。

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弁当屋のパートをし、夫と姑と3人で暮らしている瞳子(トウコ)。まあとにかく普通の主婦の生々しさが素晴らしいです。有名女優では絶対出来ない演技をしてます。皇族マニア、こっそり少女漫画を描いてる、体に染みついた生活リズムに身を任せるように日々を過ごしてたが、ある日ほんのわずかな変化が訪れ「え?」っと思うほど彼女は流されて・・・みたいな本当にその辺にいそうな人なのですが、気づいたら彼女の行動に目が離せなくなってるっていう・・・。

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弁護士の四ノ宮。最も興味深い人物でした。一方から見たら悪魔のような男かもしれないけど・・・みたいな感じ。

 

ネタバレ無しで書くとこんな感じですか。事前情報無しで観た方が楽しめると思います。僕は『ふがいない僕は空を見た』、『そこのみにて光り輝く』を思い出しましたね。

そしてやっぱり、『恋人たち』というタイトルが醸し出すコントラスト。少し違いますが『ブルー・バレンタイン』を思い出しました。

ジャック&ベティでは、12/18までやってるみたいなので皆さん是非!

2×2

季節の変わり目はほんと色んな服装の人がいますよね。未だTシャツの人の中にダウン的なものを着ているひとが混じっていたり。車通勤をしているとそういうことに気づかないのですが、昨日夜、久しぶりに会社の同世代チームと新橋→横浜で遊び、その時に感じました。僕は厚手のパーカーで汗をかきました。

そして先週は「2」を2本観ました!どちらも最高でしたよ!

 

『ted2』@TOHOシネマズ港北ニュータウン

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★★★☆☆(8点)

2013年の1作目から2年ちょっと。待望してましたがその期待を裏切ることなくオヤジクマ最高にかわいかったですよ!今回はガールフレンドと結婚したところから始まるのですが、結婚生活をおくる上でテッドの身の上に起こる様々な障害が起きます。テッドは「持ち物」なのか?「人間と同等」なのか?アメリカ黒人奴隷問題にも通じる骨太なテーマでありながら、本当にかわいい。。テッドと共に戦う親友ジョン、サマンサ弁護士もほんと魅力的でしたし、前作同様に楽しめました!

僕はテッドのダッシュしてるところが大好きですね。ベストシーンは、テッド、ジョン、サマンサが偶然、○○畑を見つけて3人が恍惚の表情をするシーン。

 

『ピッチ・パーフェクト2』@TOHOシネマズららぽーと横浜

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★★★★☆(9点)

落ちこぼれ軍団が起こす奇跡の結末・・・大体予測できるけど最高!わかってても泣けるわ!

まずオープニングでやらかして、紆余曲折、バラバラになりかけるがあることをきっかけにチームとして団結していくベラーズ。そしてジャイアント・キリングに挑むラスト。っていう「1」と話の構成がまったく同じですが、やらかし具合だったり、フリースタイルバトルゲームだったり、挑む敵だったり、全てがスケールアップしてますね。

www.youtube.com

音楽も「1」より好き。サントラ買いますよこれは。

 「1」の感想は↓。

shinkato109.hatenablog.com

 

奇しくも2作共に「ジャスティン・ビーバー」というワードが出てました(笑)。